中学生の国語文法と
中間テスト・期末テスト・高校受験対策の勉強法
中学古文:文語文を読み解くためのヒント
中学の国語で学習する古典では、比較的短い文章の文が出題されます。有名な古典作品をやや短めに抜粋したような作品などを元に作られた出題が多く、それに和歌や俳句が組み合わされて出題される場合もあります。
中学のテストや高校入試で出題される古文は、細かい文法などが問われるわけではないので、高校入学後に学ぶ古文と比較すると、設問も平易ではありますが、それでも中学生にとってはそれなりの難しさがあると思います。したがって、文章を読みやすくするための考え方のコツを簡単につかむことが大切です。
【古文の主語】
古文(文語文)の場合、文章を読んでいるうちに主語がわかりにくくなって、文中の登場人物を把握できなかったりすることも少なくなく、それが文章の中身を読み解く上での混乱となって、古文の文章が読みにくいと感じる人が少なくありません。主語が分かりにくくなるのは、「は」や「が」などの主語を示す助詞が省略されることが多いためです。学習の際には、登場人物が何人、誰と誰が登場してきて、各々の文章のうち人物の言動に関する記述については誰が主語なのかということを強く意識することが、文章の意味を読み解く際に混乱が少なくなるコツといえます。
そして、文語文の場合、「私は」を意味する主語が省略されて書かれていることもあるため、文章によっては、一見すると主語が見当たらない文の主語が「その古文の筆者」という場合もあります。昔の作家が、自身が目の当たりにした日常の出来事について記述したような内容の古文などでは、登場人物の一人に、隠れて「その古文の筆者」が存在している場合もあるということをあらかじめ想定し、その上で文章の意味をよく吟味して古文を読み解くことが大切です。
また、古文では「こ」という一文字だけで現代語における「これ」を意味している場合もあったりするなど、読んでいるときには見落としがちな上に、文中で主要な意味を持っているとは一見思えないが実は大切な意味をもっている代名詞もあるので、注意深く読むことが大切です。
【古文の接続詞】
口語文(現代文)においては、接続詞の文法について学習しましたが、文語文の接続詞については中学の段階では詳細には学習することはありません。ただし、接続詞を覚えておき、その接続詞の意味を把握していれば、前の文章と次の文章との関係(順接か、逆接かなど)から、問題の文章の構成が見えてくるので、文章の意味をつかむうえで非常に楽になります。このように、古文の接続詞とその意味は大切なポイントとして覚えておくと役に立ちます。
○順接:かくて、さらば、されば、かかれば
○逆接:さるに、されど、しかるに、しかれども
○並立:ならびに、また、および
○選択:しかも、かつ
○転換:さて、そもそも
例:「Aなり、さらばB。」という文があれば、「さらば」という文が文語文では逆接の接続詞に該当するので、意味としては「Aだ、しかしB。」という文章の形になる。文中の「さらば」を境目に、AとBとでは、内容が逆になっている。
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