中学生の国語文法と
中間テスト・期末テスト・高校受験対策の勉強法
口語文における特色ある表現
中学生で学ぶ多くの文章のうち、現代の文章を読む場合でも、小説の場合は特に、特色のある表現に着目した方が良い場合があります。文章は筆者の感覚で書かれるのが基本ですから、それを読み手が的確にくみ取ることは意外と難しいものです。そこで、文法の話からは少し外れますが、口語文における特色ある表現について少しですが注目したい部分だけをまとめました。
(1)一般の文章に関する特色ある表現
(A)論説文(評論文)
・問題を提起し、仮説を立てて、それに基づいて筆者が色々なことを考えたり例をあげたりしながら、一定の結論を出していく形の文章が多い。この場合、どの部分で問題の提起がなされ、仮説や事例の部分はどこかということを見いだしていく。筆者が最も言いたい部分はそれらを根拠にしてまとめた部分だということ。問題提起や仮説・事例などの部分は「筆者がいいたいこと」ではなく「筆者が言いたいことを言うために色々と文章を書き連ねている部分」と捉え、各々の部分が果たしている役目を把握することが大切。
(B)小説文
・小説なので登場人物の頭の中の想像などが含まれていることも多い。漫画で例えるなら、漫画の話の筋の部分は普通のコマで書かれていても、漫画の登場人物が頭の中で考えている部分は、その登場人物の頭から吹き出しが出てきてそこに想像部分が描写されているので読みやすいものです。しかし、国語の小説文はすべて文字で構成されているので、話の筋の部分と話の筋から離れた部分とは一見すると分かりにくいのが難点です。登場人物の想像部分などが書かれた部分の文章には登場人物の心理が色濃く出ているので、登場人物の心情を読み解くカギとして注目すべきです。
・紀行文など、筆者の実体験が論説ではなく小説として書かれた作品もある。この場合、筆者の心の中で最も感動した部分などが詳しく描写されているので、筆者の体験したことを自分も一緒に体験するつもりで文章を読んでみると、筆者の文章の中で詳しく描写されている部分と、筆者がかなり簡単に(いわゆる「テキトー」に)書いている部分とにメリハリがついていることが分かると思います。その場合、簡単に書いてある部分というのは、話の流れがわかりにくくならないように書いてあるだけにしか過ぎない部分ですが、メイン部分の間にあるつなぎの部分という意味でもあるので、この部分が場面の転換部分になる可能性もあるということを注意してください。また、簡単に書いてある部分ではなく詳細に書いてある部分については、文のメインストーリーとして注目しておくことが大切です。
(2)詩に関する表現
(A)叙情詩……筆者を含めた、人々の喜怒哀楽について詠んだ詩のこと。
(B)叙景詩……景色やその時に筆者が目にした出来ごと等について読んだ詩。
(C)象徴詩……何かの物事について言う時に、それを連想ないし象徴するような形で別の表現を使って比喩的に詠んだ詩。
※なお、叙情詩と叙景詩の両方の要素を持った詩もあれば、一方で、形にとらわれない、自由に詠んだ「自由詩」といわれる詩もある。
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