中学生の国語文法と
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中学口語文法:名詞、代名詞(体言)
名詞や代名詞は、主語になることが多い単語で、基本的には物事の名前を表す言葉です。ただし、小学校で「こそあど言葉」という名称で学習したような「これ」とか「そこ」などの言葉は、なにかの物事を示しているけれども、文脈などからその物事の名前を簡略化して示しているわけですが、これが代名詞とよばれるものです(ただしこそあど言葉のうち「この」など「〜の」がつくものは連体詞に分類されるので注意。)。教科書や参考書などによっては、代名詞を名詞の一種類と分類したうえで「名詞=体言」と扱う場合もあるのですが、使っている教材によって分類がまちまちになっているようですので、中学生の皆さんがこの分野を勉強するときには、、学校の担当教員の授業中の方針によって、名詞と代名詞を分けて考えるべきかどうか判断してください。
なお、日本語の体言の特徴として、活用がなく、体言のあとに「〜は」とか「〜の」という付属語がつくことで意味を持たせている面があります。英語の「彼」という言葉は、「He−His−Him」というように、体言であっても活用がありますが、日本語の体言が便利なのは、活用がなくても、付属語で意味を変えることができる点にあるといえます。
【名詞の種類】6種類を押さえておきましょう。
(1)普通名詞→一般的な物事の名を表す。
○代表例:「森」「川」「街」など。
(2)固有名詞→人名・地名など、他と区別できる固有の名を表す。
○代表例:「琵琶湖」「夏目漱石」など。
(3)数名詞→数量・順序・回数などを表す。
○代表例:「一番」「三回」「いくつ」など。
(4)形式名詞→上に修飾語がつき、本来の意味が薄れ、補助的、形式的な意味となる語。
○代表例:「きれいなもの」のうち「もの」という単語
(5)転成名詞→動詞や形容詞など、他の語から転じて成立した名詞。
○代表例:読み(動詞の「読む」が由来)、長さ(形容詞の「長い」が由来)
(6)合成名詞→二つ以上の単語が合体して成立した「複合名詞」や、接頭語や接尾語がくっついてできた「派生名詞」。
【代名詞】事物の名を明確に示さないものの、事物を直接に指して言う体言。
(1)指示代名詞→事物・場所・方角を指す代名詞。 いわゆる「こそあど言葉」のうち「これ」などの単語は指示代名詞。
(2)人代名詞→人を指す代名詞。「彼」などの単語が代表的。
(例)「菅直人さんは首相に就任した」と「彼は首相に就任した」の2つの文を比較してみましょう。
○1つめの文の「菅直人さん」という単語は、特定の人の固有の名前を指す名詞なので、名詞のなかの固有名詞と呼ばれる種類の語です。
○2つめの文の「彼」という単語は、特定の人の名前を表すわけではないのですが、人を指している代名詞なので、代名詞の中の人代名詞と呼ばれる種類の語です。このときの「彼」が、菅直人さんのことを示すのであれば、2つの文は全く同じ意味合いになりますが、名詞の分類としては全く違うものになります。
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