文法に関する問題はテストや入試問題ではどのように出題されるか
文法に関する学習は、学校によっては全ての範囲をまとめて教えていくという方法を取っている学校もあると思います。そもそも、国語の場合、単元の多くが小説文や評論文の読解に関するもので占められていて、教科書で学んでいるときにも、あるいはテスト範囲の発表の際にも、作品名がそのまま単元として書かれているために、実際のところ、その作品を用いてどのような国語の能力をつけたかということが明確にわかりにくいものです。このため、数学や社会などと比較して国語の学習内容が漠然としたものに感じられるわけです。
しかし、文法に関しては漠然とした学習ではなく、数学や社会のように一定のルールを覚えていく必要があります。そのため、中学校によっては、文法の学習を教科書とは切り離し、文法専用のワークなどでまとめて学ぶパターンも多いのではないかと思います。
中学1,2年の場合、文法にかかわる内容が中間・期末テスト範囲の中に含まれているときには、おそらく文法だけを問う設問が出題される可能性が高く、仮に文法専用のワークを用いている学校なら、そのワークの練習問題がそのまま、あるいは類似した形式で出題されることが多いと思います。しかし、高校入試では、文法が単独で出題されるのではなく、小説文や評論文の中の一部分を取り出して、「傍線部分について答えよ」などの形式で文法の知識を問う場合が多く、文法が単独で出題される設問と比べて、文法の知識を実際の文章の中で応用していくことが求められます。そのため、中学3年の定期テストの中でも、文法が単独で出題されるのではなく、文法の知識を応用していく問題が増えていくと考えられます。
そのため、文法に関する問題については、慣れていないうちは学校のワークや市販の文法に関する問題集などを使って、文法の知識だけを問うような基本問題(例えば、短い文章が羅列してあってその中の傍線部分の品詞を回答するなど)に慣れてください。学習したばかりの最初のうちでは、学校の中間・期末テストでも基本的な問題が出題されることが想定されますので、テスト対策のための勉強を通じて文法の知識を固めていってください。
そして、応用力が試される中学3年ごろになれば、学校の教科書の小説文や評論文などの単元においても、文章の中に傍線が引いてあり、そこに文法に関して問うという形の問題が出題される可能性が高いと思います。この頃になると、ワークを丸暗記するのではなく、ワークの知識を他の文章に応用できるように問題に慣れておく必要があります。応用的な問題は基本的な問題ができていないと解くことは困難ですので、中学1,2年のうちに、学校で文法に関する授業があったときにこまめに復習しておくことが大切です。学校で教師によってきめ細かな指導が行われるケースは少ないので、学校の進度に合わせつつ自分で問題集や参考書等を使った学習をすることが求められると思います。